奥多摩鉱山のマンガン鉱物

どーも、東雲鉱物科学研究所です。

2023年6月10日に、奥多摩鉱山に鉱物採集に行ってきました。

 

行き方は奥多摩駅から、踏み切りを渡り、駅の反対側に出ます。

浄水場があるので、そこに向かって、坂道を歩いて行きます。(Googleマップで、検索するとすぐに分かると思います)

そうすると、森林の中に、砂防止めが見えます。

そこを横断すると、砂防ダムの上に着きます。

沢があり、右側と左側があります。

マンガン鉱物を採集できるのは、右側の沢で、左側の沢には何もありません。

 

ここからは、採集した標本の紹介です。

 

黒色部が、ヤコブス鉱で、磁石にくっ付きます。同じ鉱石を2つに割ったものです。

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お次は、カリオピライトです。

茶色の透き通ったガラス瓶の様な結晶をしています。

奥多摩鉱山では、中々良い標本が採集できない中、中々良い標本を採集できたんではないでしょうか。

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マンガン鉱です。中々良い標本は少ないですが、奥多摩鉱山ではよく取れる種です。
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ちょっと変わり種で、黄鉄鉱です。

奥多摩鉱山の採集できる鉱物リストには、入ってないですが、黄鉄鉱はよくマンガン鉱山で採集できます。

綺麗な金色の結晶が、沢山入っています。
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以上が採集できた鉱物たちです。

 

砂防ダムに座り、採集した標本を新聞紙で包んでいたら、防災無線で遭難の知らせがアナウンスされていました。

山岳救助ヘリが出動していて、私の真上を通っていきました。

奥多摩は遭難が多く、熊がいるため、熊避けの鈴を必ず着けていってください。

 

気をつけて、採集して頂きたいです。

実際、猟師さんが鹿を狩に入山していました。

熊は確実にいます。

 

帰ってくるまでが、鉱物採集なので、安全に楽しんできて下さいね。

 

ではではー。

飯能市大蔵鉱山で採集できる鉱物

どーも、東雲鉱物科学研究所です。

2023年5月3日に、またまた大蔵鉱山に採集に行ってきました。

大分、大蔵鉱山の記事が増えてきたので、総集編をやりたいなと思います。

 

まずは、カリオピライトから。

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こちらの標本は、左側がハウスマン鉱。右側がカリオピライトの標本です。


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こちらは、石英とカリオピライトの標本です。

下部が、風化で二酸化マンガン化しています。

 

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こちらは、菱マンガン鉱です。

赤鉄鉱を横切る形で、入っています。


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こちらは、上部が菱マンガン鉱、下部がハウスマン鉱です。

層状になっていて、綺麗です。


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こちらは、ハウスマン鉱。

別名が、チョコレート鉱なのが、うなづけます。


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こちらは、カリオピライトと、濃緑色のテフロ石です。赤鉄鉱も見られます。


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黄緑色のテフロ石と、赤鉄鉱です。

自分のお気に入りの標本です。


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こちらは、周りがカリオピライトで、真ん中が灰緑色のテフロ石です。

(2023年5月3日採集)


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こちらは、黄緑色のテフロ石です。

綺麗なテフロ石の色味が、感じられます。

こちらも、お気に入りの標本です。

 

5回、大蔵鉱山に採集に行き、大体の産出鉱物が分かりました。

これにて、大蔵鉱山での探査を終わりにしようと思います。

研究用の標本も採集できました。また、近いうちに、大蔵鉱山の論文を書くと思います。

 

また、これらの標本の写真が、これから大蔵鉱山に行く方の参考になれば幸いです。

 

今度は、別の鉱山のことを書いていこうと思います。

 

ではではー。

飯能市大蔵鉱山のテフロ石

どーも、東雲鉱物科学研究所です。

2023年4月1日に、またまた大蔵鉱山に採集に行ってきました。

 

ちょっと、面白い鉱物を見つけたので、ブログの記事にしようと思います。

 

採集自体はテフロ石を一つだけ採集し、下山しました。

 

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黄緑色の部分が、テフロ石です。赤みがかった部分は、赤鉄鉱です。

意外と大蔵鉱山は、テフロ石が採集できます。

帰ってから、このテフロ石を放置していたのですが、二酸化マンガンで覆われてない部分があり、そこをルーペで観察すると・・・。

 

黄鉄鉱がいました。

中央の金色に輝く結晶が、黄鉄鉱です。f:id:axinite:20230414124442j:image

 

マンガン鉱山で黄鉄鉱が産出すること自体は、他のマンガン鉱山でも知られています。

なので、まぁ珍しいかな?くらいですかね。

 

鉱石を隅々まで観察することが、重要だと、今回の件で再確認しました。

 

ぜひ、大蔵鉱山に採集に行く際は、小さいですが、黄鉄鉱を探してみて下さいね。

テフロ石も意外とあるので、探してみてー。

 

今回はここまで。

ではではー。

飯能市大蔵鉱山のマンガン鉱物④

どーも、東雲鉱物科学研究所です。

2023年2月25日に、今年初の採集に、大蔵鉱山に行ってきました。

 

その成果を書いていこうと思います。

今回の目的は、もちろん、マンガン鉱物ですが、少量だけ形成されたマンガン鉱物、つまり、小さな鉱物に焦点を当てて、採集しました。

 

しかし、大物も採集できました。

 

ここからは、採集した標本を見ていこうと思います。

 

まずは、バラ輝石。

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真ん中に、バラ輝石の脈が走っています。

撤退する前に、沢の入り口にあった鉱石を、割った所、出てきました。

ラッキーな採集品でした。

 

次は、カリオピライトとテフロ石。

しかも、かなり大きめ。

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左側の褐色の部分が、カリオピライト。

左側に脈として走っているのが、テフロ石です。

かなり、大きな標本で、しっかりとテフロ石が入っています。

 

実は、これ以外にも採集した標本があります。

当初の目的を明確に達成した標本です。

ですが、今後、XRDとEDXを使い、詳しく調べて、論文化するため、こちらにはアップすることはできません。

 

小さな鉱物だったのですが、かなり珍しいマンガン鉱物です。

 

大蔵鉱山の印象としては、カリオピライトが大部分、まれにハウスマン鉱、テフロ石、菱マンガン鉱、バラ輝石という感じです。

 

皆さんも是非、大蔵鉱山に行ってみて下さい。

色々な鉱物に、出会えます。

鉱石中の小さなマンガン鉱物も多いため、ルーペ持参が、おすすめです。

 

今回も、大蔵鉱山に採集に行きましたが、行く度に、発見があり、楽しい鉱山です。

大蔵鉱山は、何も採集できないと言われがちですが、探せば色々と見つかります。

 

また、大蔵鉱山に採集に行くかも?

 

ではではー。

 

朝日根のパンペリー石

どーも、東雲鉱物科学研究所です。

2022年11月5日に、朝日根にパンペリー石を採集しに行ってきました。

綺麗な標本を採集できたので、紹介したいと思います。

 

まず、最寄り駅は東武東上線小川町駅です。

小川町駅のロータリーに、イーグルバスのバス停があり、そこから、白石車庫行きに乗ります。

30分程で、皆谷と言うバス停に到着しますので、そこで降ります。

 

バスの進行方向に、数メートル行くと、車が数台停められる、開けた場所が見えて来ます。

ちなみに、広場にはトイレと東屋が完備されており、そこでお昼を食べることもできます。

 

その広場を右手に曲がると、朝日根橋があり、そこを渡ります。

渡り切ると、この先通行止めの看板があります。

そこを降りて行くと、産地の河原に出られます。

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朝日根橋から、産地を写した写真です。


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産地の河原から、朝日根橋を写した写真です。

 

河原は、大きな岩石が多く、大きめのロックハンマーを持っていくと、便利です。

後は、川の中に入る為に、長靴を持っていくと便利です。

 

蛇紋岩や、緑色岩、かんらん岩、オンファス輝石、曹長石などが採集できます。

肝心のパンペリー石は、緑色岩や変はんれい岩中に細脈で、産出します。

 

ここからは、採集したパンペリー石の紹介です。

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緑色岩中に曹長石が入っています。

その両脇に、緑色のパンペリー石が確認できます。
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上の曹長石の脈を拡大して、写した写真です。

緑色のパンペリー石が見えます。

 

次は、かなりの大物です。

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太い脈のパンペリー石が観察できます。

河原に一つだけあった岩石を割って、出てきたものです。

水に濡らして写すと、かなり綺麗なパンペリー石が見えます。

細い脈のパンペリー石が、多い中、こんな大物を採集できたのは、嬉しかったです。

 

朝日根は、かなりアクセスの良い産地でした。

バスの本数は、少ないので、気をつけて行ってきてください。

 

ただ、もう露頭が砂防ダムの下なので、川に供給されるパンペリー石は、ほとんどありません。

実際に採集できたのは、ビギナーズラッキーだと思っています。

ただ、小さいものなら、残っているのではないかと思います。

 

秋頃に行くのが、一番良い産地だと思います。

行かれる方は、気をつけて、行ってきてください。

 

最後に参考にした書籍を書いておきます。

鉱物採集の旅 1 (東京周辺をたずねて) [新版]です。

国会図書館で、借りることが出来ますので、是非参考にして下さい。

 

ではではー。

 

飯能市大蔵鉱山のマンガン鉱物③

どーも、東雲鉱物科学研究所です。

2022年10月8日に、大蔵鉱山で鉱物採集をしてきました。

綺麗なものや、珍しいものまで採集できたので、紹介していきたいです。

 

ちなみに、この日は秩父鉱山に登るつもりでした。

ただ、中津川が大規模な土砂災害で、道が寸断されていたので、目的地を変更したという経緯があります。

 

このマンガン鉱山に採集に行くのは、3回目で、当初はこんなに登ることになるとは、思ってもいませんでした。

 

行き方は、①で書いているので、割愛します。

 

この日、採集出来たのは、菱マンガン鉱、カリオピライト、ハウスマン鉱、テフロ石です。

沢の入り口のズリは、いわゆるブラフです。

 

では、採集したものを紹介していきます。

 

まずは、カリオピライトと石英

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中々、綺麗な標本です。

カリオピライトと石英のバランスの良い標本です。

 

次はカリオピライト。

沢の大部分は、カリオピライトです。
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マンガン鉱とハウスマン鉱です。

マンガン含有量が多いため、ずっしりと重いです。

3回目でようやく、菱マンガン鉱を採集できました。
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ハウスマン鉱です。

ハウスマン鉱も、よく採集できます。


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深い緑色の部分が、テフロ石です。

深い赤色をしている部分は、不明なマンガン鉱物です。

テフロ石はマンガン鉱山で良く採集できますが、この鉱山で採集できる鉱物のリストには無いものだったので、驚きました。

 

家にあるテフロ石は、茂倉沢鉱山産のものの一つだけだったので、コレクションにもう一つ加わり、嬉しいです。

 

ポイントを見つけられたので、様々なマンガン鉱物が採集できました。

 

採集に行く際は、気をつけて、行ってきて下さいねー。

 

ではではー。

2022年10月8日現在も秩父鉱山は通行止め中

どーも、東雲鉱物科学研究所です。

 

今日、秩父鉱山に登るつもりでしたが、三峰口について、まだ9月の土砂災害で通行止め中ということを知りました。

中津川行きのバスも、川又で折り返し運転をしています。

鉱山には入ることができないので、気をつけてください。

今現在(2022年10月8日現在)も通行止めで、復旧の目処は立っていないそうです。

今年中の復旧は無理だと思います。

 

登る際は、最新情報を調べて下さい。

 

ではではー。