祝秩父鉱山開通!!

東雲鉱物科学研究所です。


今回は、やっと工事が終わり開通した秩父鉱山に行ってきました。


まず最初に向かったのが、出合河原。

磁鉄鉱、方解石、黄鉄鉱が採集できましたが、当然持ち帰らず。

家に腐るほどありますし、あまり論文の題材向きではないですし。


綺麗な緑簾石が採集でき、これは持ち帰りました。

なぜなら、白い結晶鉱物が貫入しており、ソーマス石かと沸き立ったからです。

(注意:後で確認した所、全く違う鉱物と鑑定でき、石英かなにかだと思います)

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緑簾石に貫入している白色鉱物のアップ。

石英だな。。。


柘榴石が3つ埋まっているのも発見しました。

掘り出してみたのですが、2つは色が悪く、なおかつ不純物が混ざり合った鉱石だったので、置いてきました。

もう一つは当たりで、綺麗な灰ばん柘榴石の結晶が出ていました。

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写真は下手なので、ご了承下さい。

色々なアングルの写真をどうぞ。

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黒い部分は、磁石が反応しないため、磁性鉱物ではありませんでした。

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この面をライトで照らしながら、見てみるのが、綺麗で好きです。

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次に採集したのがこれ。

灰ばん柘榴石の自形結晶はないし、色もあまり良くはない標本です。

ただ、真ん中を貫く赤っぽい結晶が、綺麗なため採集してきました。


これも様々なアングルから写真を、撮ってみました。

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アップの写真。

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黄鉄鉱か黄銅鉱の結晶だと思います。

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結晶性石灰岩の脈が横切っており、そのアップ。



そこから、大黒鉱床に移動し、採集しました。

河原は鉱物が、大分下流に流されており、柘榴石などは採集できませんでした。

そのかわり、マンガン鉱物が多くあり、採集し放題でした。

小さいですが、クトナホラ石の結晶を採集できました。

アップで撮影すると、やはり自形結晶は良いですね。

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ここからは、今回の目玉の採集品です。

ヨハンセン輝石です。

かなり風化してますが、綺麗な筋が見えます。

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ちなみに、裏側はこんな感じ。

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マンガン鉱物に付随した二次鉱物も見つけました。

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孔雀石でしょうか?

大黒鉱床は亜鉛の鉱床だったため、水亜鉛銅鉱の可能性もありますが、なんとも言えないですね。


論文作成の為に使用するため、ここには写真をアップできませんが、マンガンの結晶鉱物も採集できました。


今行くと、かなり良い標本が採集出来るのではないかと思います。


論文用に使う標本も採集出来たので、今回はとても実りある採集旅行でした。


ではでは。