三度の日高市大宮鉱山

どーも、東雲鉱物科学研究所です。

 

2021年9月10日に、埼玉県日高市大宮鉱山に、マンガン鉱物を採集しに行ってきました。

 

割と家から近いため、アクセスは電車で楽々でした。

 

駅は高麗川駅で降り、高麗神社まで歩いていくことになります。

20〜30分ほどで、到着します。

駅の近くに交番があり、そこで高麗神社までの行き方を書いた紙を貰えます。

「高麗神社はこちら」の看板があるので、道なりに進んでいけば、必ず到着するはずです。

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高麗川駅前のオブジェクト。


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こちらが、高麗川駅

良くある田舎の駅って感じです。

ちなみにSuicaPASMOも使えます。

 

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高麗神社。マンガン鉱物が無事に採集出来るように、お参りしてきました。

高麗神社には、自販機があるので、そこで飲み物も買えます。

 

高麗神社の脇にある沢を登っていきます。

登っていくと、途中で沢が2つに別れます。

2020年の夏に採集に行った時は、左側が草や木で覆われていて、左側の存在に気付きませんでした。

しかし、行ってみると、左側が出現していました。

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沢の右側。こちらを進んでいくと、古墳にたどり着きます。

その先に林がありますが、そこを進んでいくと、ゴルフ場にぶち当たります。

お墓があるので、あまり迷惑をかけないようにしましょう。


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こちらが、沢の左側。

こちらを進んでいくと、大きな溜池が見えてきます。

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左側の沢の先にある溜池。

地面がぬかるんでいるため、落ちないように気をつけてください。

溜池の右側には、小さな沢があり、水が流れていました。

この水が流れている沢を登っていくと、どこに繋がるのかは、分かりません。

危ないと判断したため、登るのをやめました。

 

溜池の左側の藪をかき分け、進んでいくと、かなり大きなマンガン鉱石がありました。

鉱山が稼働時に使われたと思われる木製の階段がありましたが、半分朽ちていました。

 

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とりあえず、採集場所を撮影したものです。

下に小さく、黒いマンガン鉱石が写っているのが、分かります。
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採集場所から、すぐの場所にあった坑道と思わしき穴です。

草で覆い隠されていますが、坑道の入り口に鉄格子が、はめられているのが、確認できました。

 

ここからは、採集した鉱物になります。

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綺麗なピンク色が確認できたマンガン鉱石です。

左下はばら輝石。右上に向かうに従って、低品質の菱マンガン鉱になります。

カリオピライトも確認できました。
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上の鉱石をアップで撮影したものです。

綺麗な透明度が高いカリオピライトが、観察できます。

これは、採集したとき、本当に嬉しかったです。

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上の鉱石のバラ輝石の部分のアップの写真です。

鮮やかなピンク色が、綺麗です。
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マンガン鉱です。あまり、品質の良い標本ではありませんが、採集してきました。


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低品質の菱マンガン鉱です。

沢のマンガン鉱石のほとんどは、こんな感じのものばかりです。


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後で解体しようと持ち帰ってきた、かなり大きなマンガン鉱石です。
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カリオピライトのようです。


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こちらも、後で解体しようと思い、持ち帰ってきたマンガン鉱石です。

こちらは、菱マンガン鉱やバラ輝石の混ざっている鉱石です。
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上の鉱石の一部をアップで撮影したものです。

透明度の高い茶色のカリオピライトが、確認できます。

 

こちらは、小割りに出来ず、採集場所に置いてきたマンガン鉱石です。

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綺麗な茶色のカリオピライトです。

余りの硬さに、滅入ってしまい、破るのを諦めました。

ただ、綺麗なカリオピライトの結晶だったため、写真におさめてきました。

 

ここからは、実際に行った感想です。

ひと目で、かなり危険な産地だと思いました。

溜池のすぐ側には、私有地があり、立ち入り禁止の看板があり、立ち入りは禁止です。

 

鉱石に関しては、もうほとんどないというのが、率直な感想です。

他の鉱物採集のサイトでは、2か所、広けた場所に繋がるとありますが、私が行った時は、そんな場所はありませんでした。

ただ、これに関しては、私の到達した場所が、違ったという単純なことだと思います。

多分、水の流れている沢を登って行くのではないかと思います。

 

坑道と思わしき穴があった場所には、マンガン鉱石は全く無く、砂利道が奥まで続いていました。

車が通ったわだちが、残っていたので、最初の沢の分岐点を右側に行っても、左側に行っても、行く先は同じで、古墳のあった場所なのだと思います。

 

鉱石は、大部分が低品質の菱マンガン鉱でした。

中には、二酸化マンガンの風化が、大分進んでいて、中まで黒くなっており、すぐに割れてしまうものも、多くありました。

 

私は運良く、大きめのマンガン鉱石を当てましたが、もう当地のマンガン鉱石は絶産していると思います。

先程も記述しましたが、私有地がすぐ側にあり、なおかつ高麗神社が管轄している古墳もあるため、安易に登るべきではないです。

 

この日高市の大宮鉱山は、Googleマップに掲載されています。

他にも、鉱物採集を趣味とする方のブログで、この産地が紹介されているものが、検索して色々出てきました。

それを見た、多くの人が立ち入っている産地であることは、想像に難くありません。

 

私ももう、この産地に行く気はありません。

神社や、現地に住む方々に迷惑をかける可能性が、かなり高いからです。

それでも、登ってみたいという方は、何があっても自己責任で、登って下さい。

当ブログは、一切の責任は負いません。

 

この辺で締めようと思います。

鉱物採集は、他人に迷惑をかけたり、危険な場所にまで行ってやるものでは、ありません。

 

当ブログでは、安全な産地を紹介していくつもりです。

 

ではではー。